仕事に夢中になっている人は、
素直に格好いいと思う。
損得を忘れて何かに打ち込む姿には、
学生時代の部活動にも似た、
どこか青臭い魅力がある。
何歳になっても、
そういう感覚は持っていたい。
ただ、現実はそれほど純粋でもない。
自分の仕事に誇りを持ちたいと思う一方で、
それに見合うだけの豊かさも手にしたい。
男としての欲だって、当然ある。
それを隠して、仕事への情熱だけを語るのも、
なんだか違う気がする。
かといって、目先の利益ばかりを追いかける自分にも、
あまり魅力を感じない。
実に面倒な男である。
そもそも、
誇りと欲は対立するものなのだろうか。
純粋に打ち込んだ先に豊かさがあれば理想的だが、
そこまで欲を抑えていられるほど、
秋山は出来た人間でもない。
ときには欲が自分を奮い立たせることもあるし、
誇りがあるからこそ踏みとどまれることもある。
どちらも手放すつもりはない。
ただ、その折り合いをつけるのは、
何歳になっても難しい。
青臭い情熱を失わずに、
大人の欲も引き受ける。
相変わらず欲張りで都合の良い秋山である。
今さらこの性格は治らないな。