手が語るもの

手が語るもの

「手」 って日常の中ですごくたくさん使いますよね。
箸を使ったり、字を書いたり、スマホを操作したり。

私達が生きていくうえで欠かせない部分でもあり、
"どんな場面" で "どれだけの苦労" をされたのか。
そんなきっかけを教えてくれる、
大切な部分でもあると思っています。

本業では利用者さんの "手" に触れる機会も多く
持病で関節が変形している方もいますが、
そうではないのに指全体が片側へ傾いていたり、
一部分だけ丸く膨らんでいたりする方もいました。

「昔裁縫をよくやっていてね。ミシンばっかり使っていたらこうなったのよ。」

「当時は鉄砲弾を作らされてね。こんな手製の弾なんて使い物になるのかね?なんて思いながら必死に作っていた時期があったのよ。」

当時の思い出と共に
手が語る苦労の重さをひしひしと感じました。

時代は進歩しあらゆる作業が自動化され
"人の手" を使う機会は減ってきています。

それでもなお

手作業が必要なお仕事。
スポーツで活躍される方。
家事や育児に追われる場面。

そんな方々の苦労を語る "手" は僕にとって
その方と接する気持ちと同じくらい
優しく触れていきたい大切な部分です。

FIRST CLASS 
橘 凌平 ( たちばな りょうへい )