ブランデー戦記を初めて聴いたのは、3年前に「Musica」がリリースされた頃でした。
そのときは純粋に、「あ、なんか良さそうなバンドが出てきたな」という印象で、強烈にハマったというより、気になる存在として名前が残っていた感じです。
そこから少しずつ、でも確実に広がっていって、気づけば最近は Zepp でワンマンをやっている。
率直に「売れるべくして売れたな」と思いました。
ブランデー戦記は、まず歌声で掴まれました。
力みすぎていないのに感情がちゃんと届いてくる声で、曲の世界観にすっと入り込める。
メロディも耳に残りやすいのに軽すぎなくて、何度聴いても雑に消費されない感じがします。
おすすめは「Kids」と「Coming-of-age Story」。
「Kids」はブランデー戦記らしさが詰まっている曲だと思っていて、初めて聴く人にも届きやすい一曲だと思います。
そして特に印象が変わったのが「Coming-of-age Story」です。
先日ライブで聴いたときに、「あ、自分が知っているブランデー戦記とはまた違う一面を見たな」と感じました。
音の鳴り方も、感情の乗せ方も、ライブだからこそ伝わる説得力があって、その瞬間から一気に好きになった曲です。
音源で知っているつもりのバンドでも、ライブで見て初めてわかる魅力がある。
ブランデー戦記は、まさにそれを実感させてくれるバンドだと思います。
FIRST CLASS
伊丹夕季(いたみゆうき)