証券マン時代のこと

証券マン時代のこと

今日は新卒で入った証券マン時代の話を少し。

新卒で最初に配属されたのは、仙台の営業支店だった。

配属早々に渡されたのは、先輩方が使い古した未開拓顧客リスト。午前中はひたすら電話、午後はチャリンコにまたがって飛び込み営業。毎日スーツで駆けずり回っていた。

ちょうどネット証券が出始めた頃で、個人でも低い手数料で取引ができるようになっていた。正直、リアル店舗の証券会社は他社と比べても手数料や商品性で大きな差はない。
だからこそ、「なぜ自分と取引してもらえるのか」という、人を買ってもらう仕事だった。

新卒の頃の自分にとっては、何度も足を運んで、やっと信頼していただき、初めてお取引をいただけた日のことを今でも覚えている。

数字の世界は厳しかったけれど、あのときの嬉しさは何にも代えがたいものだった。

あの経験は、その後の社会人生活でも確かに生きている。

人との向き合い方、信頼の積み重ねの大切さは、どんな仕事にも共通しているからだ。

FIRST CLASS
松風 慎二