仕事。
予定。
人とのやり取り。
気づけば、
一日のほとんどが
何かに応じる時間で埋まっている。
疲れたとき、
人は気分転換を探す。
甘いもの。
強い刺激。
手軽な楽しさ。
日常の重さを打ち消すように、
少しだけ強い快楽が欲しくなる。
それはたしかに
気分を上げてくれる。
でも、
その高揚に浸れば浸るほど、
もっと静かな心地よさが
見えなくなっていく。
刺激というより、
ただほっとする感覚。
まだ何も考えずに
好きなものに触れていた頃。
それがお金になるのか。
得になるのか。
そんな計算とは無縁だった頃の、
純粋な「好き」。
大人になると、
いつのまにか
いろんな基準が積み重なる。
効率。
意味。
価値。
その層の奥に、
本当は今も残っているものがある。
好きなものが見つけられない。
でもそれは見つからないというよりは、
思い出せないだけ。
固まっていた価値観をゆっくり溶かしていく。
溶けた先に、
本来の「形」がある。
気分転換なんて言葉があるけれど、
本当は
本来の気分を取り戻したいだけなのかもしれない。