『決別』

『決別』

明日こそはやろう。

人はいつも、
次の機会に期待を預ける。
明日になれば
少し違う自分になっている気がして、
今日を静かに先送りする。

明日は、
今日の延長線の上にある。

眠っただけで人が変わることはないし、
朝日が人格を入れ替えてくれるわけでもない。
昨日の思考も、迷いも、未完成の自分も、
そのまま連れて次の日が始まる。

それでも僕らは、
ほんの一ミリの期待を手放せない。
「今日こそは」と思ってしまう。

それでいいのだと思う。

一日の進化なんて目には見えない。
劇的な変化を求めるほど、
自分の歩みは遅く感じてしまう。

だからこそ、
小さな変化を自分で認める。

昨日より一歩でも前に出たなら合格。
迷いながらでも向き合えたなら合格。
1%でも進んだなら、それで十分だ。

大切なのは、
できなかったという烙印で終わらせないこと。
自分で今日に区切りをつけること。

今日のやり遂げた自分に合格点を出す。
残りは、明日の自分に任せる。

そうやって一日ずつ完結させていくと、
翌朝の空気が少しだけ新しくなる。

決別とは、
過去を否定することじゃない。

昨日の自分を背負ったまま、
それでも「もうここまで」と線を引くこと。

今日に決別できた人だけが、
新しい明日を迎えられる。