『死生観と女風』

『死生観と女風』

もし、人生があと半年だと宣告されたら、
人はどんな生き方を選ぶのだろう。

当たり前の話だけど、
自分の人生がどこで終わるかなんて、
誰にもわからない。
だから普段、
僕たちは「終わり」を意識せずに生きている。

けれど、もしその終わりを意識し始めたとき、
きっと生き方は変わる。
自分が何を大切にしたいのか、
誰とどう生きたいのか。
きっと本気で考えるようになる。

でも、本当はそれでは遅い。
終わりを見てからでは、
もう取り戻せないものがある。

女風という仕事は、
おそらく自分で終わりを決めるものだと思っている。
何か特殊な事情がなければ、
誰かに辞めさせられるわけでもなく、
明確なゴールがあるわけでもない。
だからこそ、
どこで区切りをつけるかは自分の意思次第だ。

僕自身は、その「終わり」をなんとなく見据えている。
なぜなら、人生よりも早く、
自分で決着をつけなければいけない仕事だから。

仕事を変えるときも、
誰かと別れるときも、
それはすべて一つの「終わり」だ。
僕たちは、
人生の中で何度も「終わり」を経験してきているはず。

それでも、終わりを認めたくない自分もいる。
「また次もできる」「また会えるかもしれない」
そう思いたくなるけど、
そんな保証はどこにもない。

だからこそ、今という時間の密度を上げる。
それが、人生の密度を上げる。
それは才能じゃない。
「終わり」を見据えた上で、
どれだけ本気で生きるかの違いだと思う。