探しても探しても、見つからない。
必死になって探しているときほど、
なぜか答えは遠ざかっていく。
でも、ふと肩の力を抜いた瞬間、
まるで何事もなかったように、
探していたものが目の前に現れることがある。
それはきっと、視野のレンズの問題だ。
何かを探しているとき、
人は無意識に望遠レンズをのぞいている。
ピントを合わせようと必死になるほど、
他の景色がぼやけてしまう。
けれど、一度そのレンズを外してみる。
すると見える世界が変わる。
心の焦点が広角になると、
「探す」から「見つかる」
へと切り替わる瞬間が訪れる。
探し続けた後に、
探している自分から少し距離を置く。
焦らず、流れに身を任せてみると、
意外とあっさり、
必要なものは向こうからやってくる。
探し物は、探す努力よりも、
見つかる余白の中にある。
きっと人生の答えも、
そんなふうに、不意に訪れるものなのかもしれない。