『夢中』

『夢中』

将来のために今を犠牲にする。
それは一見、正しい生き方に見える。
だが正直、
あまり健全だとは思っていない。

「いつかのための我慢」
その前提にあるのは、
今をどこか価値の低い時間として
扱っている感覚だ。

努力は尊い。
でも、どれだけ頑張っても
努力は夢中には勝てない。

夢中になっている人は、
進もうとしているわけじゃない。
気づけば、前に出ている。
プロセスそのものが楽しいから、
止まる理由がない。

今やっていることが目的で、
結果はあとからついてくる。
将来につながるかどうかを
逐一確認しながら動く人より、
「これが好きだからやっている」
そう言い切れる人のほうが、
結果的に遠くまで行く。

今この瞬間がつまらない成功より、
今が満たされている時間のほうが、
よほど強い。

夢中でいられるかどうか。
人生は、案外それだけだ。