『執着』

『執着』

離れたほうがいいと、
分かっているのに、
なぜか手放せないものがある。

人は、
好きなものよりも、
「忘れられないもの」に
縛られて生きているのかもしれない。

理性では説明がつかない。
経験則でも答えは出ない。

それでも、
もう一度だけ確かめたくなる。

執着は弱さなのか。

たぶん違う。

無意識が、
そこに何かを感じ取っているだけだ。

綺麗に終わった関係より、
少し引っかかりを残した時間のほうが、
なぜか長く心に居座る。

離れることが正解なのか。
でも離れないと決めてもいい。

理屈ではなく、
自分の奥で選んだものだけが、
あとになって人生の形を変えていく。

執着は、
過去と現在を往復しながら、
静かに居場所を探している。

それが未来まで続くのか、
それとも終着へ辿り着くのか。

答えはまだ、
誰にも分からない。