『呪縛』

『呪縛』

朝はだいたい決まっている。

目が覚めて、
同じような順序で支度をして、
同じような時間に外に出る。

考えなくても身体が動く。
それはきっと、悪いことじゃない。

自然にできることは、
それだけでひとつの強さだと思う。

でも、ときどき立ち止まる。

この流れは、
本当に自分で選んでいるものなのか。

それとも、
どこかで「そうしなきゃ」と
思い込んでいるだけなのか。

仕事も、
日々のルーティーンも、
気づけば生活の中に、
静かに組み込まれていく。

無意識に繰り返しているうちに、
その感覚はだんだん薄れていく。

「当たり前」に見えるものほど、
形を変えずに居座り続ける。

呪縛というと大げさか。
でも、
気づかないまま続けている選択は、
少しずつ自分を縛っていく。

無意識を意識に戻す。

決められた流れの中で動くのか、
それとも、
その流れを選び直しているのか。

今日も同じ朝。
そう思っているのは、
きっと自分だけだ。

朝の見え方や感じ方が変われば、
変わるのは、
その日だけじゃないのかもしれない。