動じない心って、
何も感じないことじゃない。
むしろ、日常の小さな驚きに
ちゃんと心を動かせる人ほど、
本当に動じなくなるんだと思う。
人は大きく感情を揺さぶられると、
本来のパフォーマンスを出せなくなる。
焦ったり、怒ったり、期待しすぎたり。
そういう「波」の中で、自分を見失う。
できるだけ五感を研ぎ澄ます。
何気ない香りやかすかな音、
触れたときの感触。
自ら心を小さく動かすと、
些細なことに小さく感動できるようになる。
その感受性が、
大きな揺れへの耐性を作る。
人や環境に、感受性を向けること。
それが、衝撃に強くなるいちばんの方法だと思う。
つまり、動じない心は、
「鈍くなること」じゃなくて、
「繊細になること」から始まる。
心を閉じて守るよりも、
心を開いて感じ続けること。
その積み重ねが、
どんな波にも飲まれない強さと静けさをつくる。