『余熱』

『余熱』

何かが終わったあと、
しばらくその場に残るもの。

火を消したあとの温もり。
人が去ったあとの余韻。
言葉のあとに残る感情。

すぐに消えるわけじゃない。
形はないのに、
確かにそこに残っている熱。

その瞬間は通り過ぎても、
熱だけがどこかに残る。

人との関係も、
きっと似ている。

会っている時間だけが
すべてじゃない。
むしろ、
離れたあとに何が残るか。

余熱。
それは過去の残り火じゃない。

余熱で火を通す料理があるように、
人との関係も
そこにあたたかい余熱が残れば、
関係は、
静かに火が通っていく。