邦楽語り㉕

邦楽語り㉕

今日は、ジェニーハイさんを聴いていました。

ジェニーハイさんは、川谷絵音さんが手がけるバンドのひとつで、ボーカルに tricot の中嶋イッキュウさん、メンバーには小籔千豊さんや、くっきー!さんまで参加している、文字にすると情報量の多いバンドです。

正直、初めて見たときは、音楽以前に「絵が強すぎるな」と思いました。

それぞれが前に出ても成立してしまいそうな人たちが集まっていて、バンドというより、集合体という感じもします。

でも、実際に音を聴いてみると、その印象は少し裏切られます。

曲は驚くほど整っていて、無駄に主張しすぎるところがありません。

個性のぶつかり合いを想像していたのに、出てくる音楽は、どこか都会的で、ちゃんとおしゃれです。

はしゃぎすぎず、冷めすぎてもいない。その距離感が、意外と心地いいです。

好きな曲は「シャミナミ」と「ランデブーに逃避行」。

「シャミナミ」は、
軽やかなのに少し湿度があって、気づくと耳に残っています。

中毒性のある曲、という印象です。

「ランデブーに逃避行」は、
タイトル通り、現実から半歩だけ離れた場所に連れていかれる曲です。

逃げると言うほど必死でもなく、
立ち向かうほど前向きでもない。

その中途半端さが、ちょうどいい気がします。

ジェニーハイさんの音楽は、派手な肩書きや見た目とは少し距離を取って、静かに整えられた都会の夜みたいな音がします。

おしゃれなのに気取らない良さがあって、本来なら同居しなさそうな要素が、きれいに混ざっている。

そんな感じがしました。

FIRST CLASS
伊丹夕季(いたみゆうき)