邦楽語り㉓

邦楽語り㉓

今日は Aimerさんを聴いていました。

Aimerさんというと、アニメのタイアップの印象が強いアーティストなのかもしれません。

実際、僕自身も最初はその入口だったような気がします。

ただ、気づけばアニメの映像とは関係なく、曲だけが残るようになっていました。

歌が上手い、という言葉では少し足りません。

いつ聴いても安定していて、それでいて感情を前に押し出しすぎない。

聴く側に委ねてくる感じがあります。

油断していると、気持ちの柔らかいところに触れてきて、こちらが勝手に何かを思い出してしまいます。

好きな曲は「StarRingChild」と「STAND-ALONE」です。

「StarRingChild」は、静かで、広くて、少しだけ冷たい曲です。

夜に聴くと、心がどこか遠くへ連れていかれるような気がします。

決して慰めてくれるわけではないのに、聴き終わるころには、なぜか少し楽になっています。

理由はうまく説明できません。

「STAND-ALONE」は、孤独を肯定しているようで、同時に突き放しているようでもあります。

一人で立て、と言われている気もしますし、

一人でいい、と言われている気もします。

こういう曖昧さに、つい耳を傾けてしまう自分がいます。

Aimerさんの曲は、聴いて元気になる、というより、聴いて自分の輪郭を確認するための音楽なのかもしれません。

今、自分はどの辺に立っているのか。

何を抱えていて、何を手放しきれていないのか。

そんなことを、考えさせられてしまいます。

考えたところで、答えが出るわけでもないのですが。

それでも、今日はAimerさんがちょうどよかったです。

そういう日もある、という話です。

FIRST CLASS
伊丹夕季(いたみゆうき)