邦楽語り⑱

邦楽語り⑱

今日は THE BACK HORN を聴いていました。

学生の時にコピーしたのを思い出し、懐かしい気持ちになりつつ、改めてちゃんと聴くと、「このバンドにしか出せない音やな」と思わされます。

感情の出し方がすごく正直で、綺麗に整えすぎていない分、そのままの温度で胸に届いてくる感じがあります。

THE BACK HORN の曲って、激しさも静けさも両方持っていて、どちらかに振り切るというより、人の感情の揺れそのものを鳴らしている印象があります。

重たい言葉も多いのに、不思議と聴き終わったあとに残るのは「ちゃんと生きてるな」という感覚だったりします。

おすすめは「美しい名前」と「春よ、来い」。

「美しい名前」は、言葉の強さとメロディの広がりが合わさって、何度聴いても心の奥を掴まれる曲です。

決して明るい曲じゃないのに、最後には静かに前を向かせてくれる感じがあって、THE BACK HORN らしさが詰まっていると思います。

そして「春よ、来い」。

松任谷由実さんの名曲のカバーですが、この選曲が本当に良すぎる。

原曲の持つやさしさや切なさを大切にしながらも、THE BACK HORN の色がしっかり乗っていて、まったく別の景色が見える曲になっています。

カバーなのに「THE BACK HORN の曲」としてちゃんと成立しているのがすごいです。

強い感情も、静かな祈りみたいな気持ちも、全部まとめて音にしてくれるバンド。

気持ちが少し重たい日にも、逆にちゃんと向き合いたい日にもしっくりくる存在です。

FIRST CLASS
伊丹夕季(いたみゆうき)