【記憶に漂う】

【記憶に漂う】

一息ついて、ふと過去のことを思い出すとき、

なんとなく記憶の川のようなものに身を任せて、ただ漂っているような感覚になることがあります。

年末になれば今年のことを思い出すし、
ふとした瞬間に、数年前のことや、10代・20代の頃の記憶がよみがえることもある。

ときにそれは、
美しくなった記憶の中に、今よりも心地よさを感じて、
気づけば、そこに立ち止まりたくなるような感覚を伴うこともあります。

でも、私たちは今を生きています。
そこに戻ることはできないし、
その記憶の中の人や場所がどれほど美しく思えても、
今も同じとは限りません。
変わっていくものもあるのです。

そう気づいたとき、
今の自分、これからの自分がどう在りたいのか。
今ご縁のある人や、これから出会う人と、どう関わっていきたいのか。
そんなことを考えるようになります。

過去はたしかに、今をつくる経験として刻まれていますが、
今とは違う。
だからこそ、まったく別のものとして捉えてもいいし、
まったく別の自分として、今から始めてもいい。

私は、そんな可能性を、ずっと信じて生きていきたいと思っています。