『環境と空気』

『環境と空気』

日常の中で、
人と同じ空間を共有していると、
その「空気」のあり方に敏感になることがある。

どことなく居心地がいい。
逆に、なんとなく落ち着かない。
よく考えると、その居心地は
そこにいる人たちが作り出す「空気」によるものだ。

居心地の良し悪しは、
結局のところ、気遣いの有無で決まる。
自分だけが快適であればいい、
という意識が集まる場所は、どこか息苦しい。
けれど、
互いに相手の心地よさを想像できる人が集まると、
その空間には自然とあたたかさが生まれる。

空気を読むという言葉があるけれど、
本当は「空気を整える」ほうがずっと難しい。
そしてその心がけこそが、
環境や空間の美しさにつながっていく。

場の空気を心地よく保てる人は、
どんな場所でも信頼される。
環境は、
言葉以上に人の本質を映す鏡だと思う。