ふいに訪れる再開

ふいに訪れる再開

部屋の空気が少し落ち着いていた夜、なんとなく流したプレイリストの中で、学生の頃よく聴いていたステレオポニーさんの「ツキアカリのミチシルベ」がふいに流れてきました。

意図して選んだわけじゃないのに、偶然その曲が現れると、時間が巻き戻るような感覚になります。

声の質、ギターの鳴り方、ドラムの音の感じが懐かしくて、まるごと当時の空気に連れていかれる。

その曲を初めて聴いたときの部屋の明るさ、匂い、季節、そこにいた自分の年齢。
全部が一瞬で蘇って、胸の奥が静かにざわつきました。

「今の自分」はもう当たり前のようにここにいるのに、たまにこうして“昔の自分”が手を伸ばしてきて、そっと背中をトントンと叩いてくる。

あの頃の自分が追いかけていたもの、信じていたもの、諦めなかった気持ち。
その全部が、今の自分をちゃんと作ってくれたんだと思いました。

この曲にまた会えてよかった。
ちょっとだけ頑張れている気がする夜です。

FIRST CLASS
伊丹 夕季(いたみ ゆうき)