邦楽語り②

邦楽語り②

今日はCoccoさんのお話を。

Coccoさんといえば、Mステ逃走のエピソードが印象的ですが、
その行動も納得できるような、心の不安定さや儚さを内包した歌詞が特徴のアーティストです。

特に、心が苦しい時に聴くと、
まるで同じ痛みを知って寄り添ってくれるような、そんな不思議な力があります。

ただ私は少し珍しいタイプのCoccoリスナーかもしれません。
彼女の音楽の魅力は歌詞だけでなく、
その心の揺れをそのまま映したような荒々しく冷たいギターにも感じています。
まるで感情そのものが音になっているようで、そこがたまらなく好きです。

おすすめの曲は「強く儚い者たち」。
悪女の視点から、人間の弱さや関係の儚さを描いた物語です。
冒険に旅立った恋人を待ちながら、
別の誰かの心に入り込んでしまう——そんな脆くも人間らしい感情が、美しく表現されています。

心が沈んだ時、「私もだよ」とそっと隣にいてくれる。
そんなアーティストです。
ぜひ聴いてみてください。

FIRST CLASS
伊丹 夕季(いたみ ゆうき)